酒造ベンチャーとしての挑戦

審査 酒蔵

「その他の醸造酒」免許、結果待ちでソワソワしてます

実は今、当社は「その他の醸造酒」という酒造免許を申請中。予定では10月頃に結果が出るらしいのですが、最終的には国税局のお偉いさんが「うん、OK」とハンコを押してくれないと確定しません。

つまり今は、ただただ待つしかない。
もう修学旅行前夜の中学生みたいにソワソワしてます。

免許さえ下りれば、いよいよ「酒造ベンチャー」のスタートラインに立てるわけですが…。

全国でもレアな免許ってご存じ?

「その他の醸造酒」免許。聞き慣れないですよね?
当社のある大阪でも数えるほどしか持っている蔵がなく、ほんの数軒。レアカード級の免許です。

この免許で造れるのは、ずばり どぶろく と ミード(蜂蜜酒)
「え?どぶろくって密造酒じゃないの?」なんてよく言われますが、もちろん堂々としたお酒です。

ちなみに、日本酒とどぶろくの違いは超シンプル。
濾したら日本酒、濾さなかったらどぶろく。

にごり酒は?と聞かれると、あれは「ざっくり濾した日本酒」。
つまり、全部「濾すか濾さないか」の話なんですよね。

消費者からすれば、「うまけりゃ何でもいい!」が本音でしょうけど。笑

なぜ「その他の醸造酒」なのか?

酒のレーン

ホントは清酒が作りたかったんですが、新しく「清酒」「焼酎」「みりん」の免許を取るのは、原則ほぼ不可能。
もし本気でやるなら、既存の酒蔵をM&Aで買うしかないんです。

でもその値段がまたエグい。
老朽化した蔵+広大な田舎の土地込みで約2億円、さらに施設整備に追加で数億円…。

そんな宝くじでも当たらなきゃ無理ゲーみたいな世界。

だから当社は「酒造ベンチャー」として、極力お金をかけず、小さくシンプルに始める道を選びました。
要するに「身の丈経営」です。

免許申請はマラソンみたいなもの

免許取得の流れは、まず税務署で「酒造りは税金を造ることなので、この人ちゃんと税金払える人?」とチェックされ、次に国税局で「この人ちゃんと酒造りできる人?」とチェックされます。

ちなみに、国税局のお酒担当は新卒で入ったらまず酒蔵に修行に出され酒造りのノウハウを勉強するそうで審査には酒造りのプロが審査するので生半可な知識だけでは太刀打ちできない。

両方OKになって初めて免許が出るのですが…。

書類の不備があればその分伸びるし、質問も飛んできます。
で、その回答にまた2週間かかることも。
もう、国税局と手紙のやり取りをしてる気分です。ペンフレンドか!

当社は2025年3月末に申請しましたが、気づけば半年以上経過…。
今もまだ審査中。待つしかないんです。

振り返れば準備も大変だった

昨年の夏に「酒蔵やりたい!」と税務署に相談してから、はや1年。

・製造場の登記に不備 → 修正で時間ロス
・酒蔵のノウハウがゼロ → 勉強の日々
・ガス工事に道路掘削が必要 → 年末休みと重なり3ヶ月ストップ

とまぁ、イベント盛りだくさん。
結果、申請までに7ヶ月かかりました。

酒造りって、酒を造る前にすでに体力削られてます(笑)

まとめ

「その他の醸造酒」免許を取ると、どぶろくやミードというちょっと個性的なお酒を造れます。
新規参入できるジャンルが限られているからこそ、挑戦する意味がある。

免許が下りれば、いよいよ「酒造ベンチャー」として本格始動!
小規模ながらも、新しい酒造の形をつくっていきたいと思います。


以上、「免許待ちでソワソワしてる酒造ベンチャー社長の独り言」でした。

私が書きました

太陽

杉本昭博

古美術・骨董の買取販売を手掛けるほか、少人数で回せる酒造ベンチャーの立ち上げに取り組んでいます。伝統を大切にしつつ、新しい挑戦を続けることを理念としています。

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