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近年、発酵食品ブームとともに「どぶろく」が再び注目を集めています。
乳白色のとろりとした見た目と、米と麹の旨味がぎゅっと詰まったやさしい甘み。日本に古くから伝わるこのお酒には、実は栄養面でもさまざまな魅力があることをご存じでしょうか。
この記事では、どぶろくの効能として知られる栄養成分や美容との関わり、気になる糖質・カロリーまで、醸造に携わる蔵元の視点から詳しくご紹介します。

どぶろくは、米・米麹・水を原料に発酵させた、ろ過していない日本古来の醸造酒です。
清酒との大きな違いは「もろみを搾らない」こと。発酵によって生まれた米の粒や麹、酵母などがそのまま液体に残っているため、白く濁った独特の見た目になります。
このろ過しないという製法こそが、どぶろくに豊富な栄養素を残す秘密です。
清酒では搾るときに取り除かれてしまう成分も、どぶろくならまるごと味わうことができます。

どぶろくには、体内で合成できない9種類の必須アミノ酸を含む、20種類以上のアミノ酸がバランスよく含まれているといわれています。
アミノ酸はたんぱく質の構成要素であり、私たちの体づくりに欠かせない栄養素です。
清酒と比べてもアミノ酸の含有量は多く、これがどぶろくの「コク」や「うま味」の正体でもあります。
発酵の過程で麹菌や酵母が働くことで、ビタミンB1・B2・B6、ナイアシン、葉酸などのビタミンB群が生み出されます。
ビタミンB群はエネルギー代謝に関わる栄養素として知られており、現代人に不足しがちな成分でもあります。
米の粒や麹がそのまま残るどぶろくには、不溶性食物繊維や、麹由来のオリゴ糖が含まれます。これらは腸内環境を整えるうえで注目される成分です。
どぶろくは「飲む発酵食品」とも呼ばれ、製造過程で生まれた麹菌が作り出す酵素や、発酵に関わる酵母・乳酸菌などが含まれています。
ヨーグルトや味噌、納豆と同じく、発酵の力を液体で取り入れられるのが魅力です。
麹がたんぱく質を分解する過程で生まれるペプチドや、麹特有の成分であるコウジ酸も、どぶろくに含まれる代表的な成分です。

どぶろくに含まれる成分は、美容に関心のある方からも注目されています。
コウジ酸は、麹を扱う職人さんの手肌が美しいことから発見されたといわれる成分で、化粧品の美白有効成分としても古くから使われてきました。
日々の食生活で麹を取り入れる手段として、どぶろくは魅力的な選択肢のひとつです。
肌の角質層には天然保湿因子(NMF)としてアミノ酸が存在しています。
アミノ酸を豊富に含むどぶろくは、内側からのうるおいケアを意識する方にも親しまれてきました。
「美は腸から」とよくいわれるように、腸内環境を整えることは美容の基本。
どぶろくに含まれる食物繊維・オリゴ糖・発酵由来の菌は、毎日の食事と合わせて取り入れたい成分です。
ビタミンB2・B6は、肌や粘膜の健康維持に関わる栄養素として知られています。
発酵によって生まれたビタミンB群を、お米のうま味とともに楽しめるのがどぶろくの良さです。

「お米のお酒だから太りそう…」と気になる方も多いのではないでしょうか。実際の数値を見てみましょう。
どぶろくのカロリーは、おおよそ100mlあたり100kcal前後とされています(製品によって異なります)。
お猪口1杯(約30ml)なら約30kcal、グラス1杯(約120ml)で約120kcalが目安です。
参考までに、他のお酒のカロリーと比較すると以下のようになります。
| お酒の種類 | カロリー(100mlあたり) |
|---|---|
| ビール | 約40kcal |
| ワイン | 約75kcal |
| 清酒 | 約105kcal |
| どぶろく | 約100kcal前後 |
| 焼酎(原液) | 約145kcal |
どぶろくは米由来のお酒のため、糖質はやや高めで100mlあたり10g前後といわれています。
ただし、これは清酒とほぼ同程度。糖質オフを意識される方は、後述する飲み方の工夫を参考にしてください。
どぶろくはアルコール飲料です。栄養豊富とはいえ、適量を超えた飲酒は健康を損なう原因になります。以下の点にご留意ください。
厚生労働省は、生活習慣病のリスクを高めない飲酒量の目安として、純アルコール量で1日あたり男性40g、女性20g以下を示しています。
どぶろくの場合はおおよそグラス1〜2杯程度が目安となります。
当蔵では、地元のお米と清らかな仕込み水を使い、伝統的な製法を大切にしながら、現代の食卓にも合うどぶろくを丁寧に醸しています。
米と麹がもつ本来のうま味を活かすため、添加物を抑えたシンプルな造りにこだわっています。
栄養豊富な「飲む発酵食品」としてのどぶろくの魅力を、ぜひ一度ご自宅でお楽しみください。
どぶろくは、アミノ酸・ビタミンB群・食物繊維・麹菌・酵母など、米と発酵の恵みをまるごと味わえるお酒です。美容に関心のある方や、発酵食品を日々の生活に取り入れたい方にとって、選択肢のひとつとして親しまれてきました。
カロリーや糖質はやや高めですが、飲み方を工夫しながら適量を楽しむことで、お米のお酒ならではの豊かな味わいと、発酵の力を堪能できます。
日本古来の発酵飲料、どぶろくの魅力を、ぜひ蔵元自慢の一本でお試しください。
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この記事を書いた人
旨い酒を作りたいという思いで、岸和田の地にて酒蔵を始めました。また、酒造りの傍ら、古美術商も営んでおり、ぐい呑みなどの酒器を集めています。